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長持ちさせるために知っておきたいインプラント周囲炎のリスク

2025年12月10日 (水)

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インプラントは噛む力の回復や自然な見た目の再現など、多くのメリットが期待できる治療法です。しかし天然歯と同じく、適切なケアを続けなければ周囲の歯ぐきに炎症が生じることがあります。中でも注意が必要なのがインプラント周囲炎です。進行がゆるやかで初期には自覚症状がほとんどないこともあるため、気付かずに骨の吸収が進んでいる場合があります。今回は、インプラント周囲炎のリスクと予防についてわかりやすく解説します。

なぜインプラント周囲炎が起きる?

インプラントを支える組織に炎症が起こるには、いくつかの要因があります。とくに大きく影響を与えるのが、プラークに含まれる細菌です。細菌が付着したままになると粘膜が刺激を受け、少しずつ炎症が広がります。プラークは日々のケアで取り除けるものですが、磨き残しが続くと細菌が定着しやすくなります。加えて、喫煙や糖尿病など体の状態に関わる要素もリスクを高めます。血流が悪くなる、免疫機能が低下するなどの理由で治癒しにくい環境が作られるためです。

 

もうひとつ覚えておきたいのは、インプラント特有の構造です。天然歯には歯根膜があり密着していますが、インプラントはないため炎症が深部に進みやすい傾向があります。この進行の速さが歯周病と大きく異なる点です。さらに、人工物と歯肉の境目は汚れがたまりやすく、セルフケアだけでは取り切れません。このため、専門的なチェックやクリーニングが重要となります。

放置するとどうなる?周囲炎の進行と症状

インプラントの周りに汚れが溜まると、そこを餌にする細菌が集まって増殖します。細菌が増えると、炎症性サイトカインと呼ばれる炎症を促す物質が産生され、歯肉に赤みや腫れが出やすくなります。こうした反応が起こると、まずインプラント周囲粘膜炎と呼ばれる状態になります。歯ぐきの変色や腫れに加え、ブラッシング時に出血することもあります。この段階では骨の破壊は確認されず、セルフケアの見直しやクリーニングで改善できる可能性があります。

 

しかし、そのまま放置すると炎症が深部に及ぶ場合があり、インプラント周囲炎へと進行します。この段階では歯槽骨が徐々に吸収され、インプラントを支える力が弱くなっていきます。症状が進むとインプラントが揺れ、最終的には保持が難しくなり、脱落してしまう恐れもあります。

 

インプラント周囲炎の厄介な点は、自覚症状が出にくいことです。痛みがほとんどないまま進むことも多く、気づいたときには骨の吸収がかなり進んでいるケースもあります。膿や強い痛み、口臭の悪化が見られる頃には、中等度〜重度の状態になっていることがあります。症状が軽いうちに気づくためには、定期的なチェックが不可欠です。

予防の鍵は“正しいセルフケア”と“メインテナンス”

日々の丁寧なセルフケア

周囲炎を防ぐための土台となるのは、まずは日々のセルフケアです。ブラッシングはもちろんですが、歯ブラシだけでは取り除きにくい汚れもあるため、歯間ブラシやフロスを併用することが推奨されます。インプラントの位置や種類はそれぞれ異なるため、歯磨きの癖や自分に合ったケア方法を知ることが大切です。

定期的なメインテナンス

セルフケアに加えて、定期的なメインテナンスも欠かせません。歯科医院での専門的なクリーニングでは、ご家庭では落としきれない汚れを除去できるほか、炎症の兆候がないかを確認できます。また、噛み合わせのチェックも重要です。力の加わり方に偏りがあると組織に負担がかかり、炎症につながることがあります。

生活習慣の見直し

喫煙習慣がある方は、歯ぐきの血流が低下しやすく、炎症に対する抵抗力が弱まりやすいといわれています。また、糖尿病など全身の健康状態が不安定だと、傷の治りが遅くなる、炎症が広がりやすいといったリスクが指摘されています。このように口腔と全身は密接につながっているため、規則的な生活、十分な睡眠、バランスの取れた食事を意識することがインプラントの長期的な維持につながります。

 

▼予防歯科(セルフケア・プロケア)の詳細はこちら
https://www.child-st.com/preventive/

まとめ

インプラントを長く使い続けるためには、毎日のセルフケアと定期的なメインテナンスが欠かせません。ご自宅での適切なケアに加えて、歯科医院でお口の状態を継続的にチェックすることで、トラブルの予防につながります。インプラント治療をご検討中の方や気になる症状がある方は、京王線仙川駅から徒歩1分のちゃいるど歯科医院へお気軽にご相談ください。日本口腔インプラント学会認定のインプラント専門医が、丁寧にサポートいたします。

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